理想のジャズ空間 JAZZ OLYMPUS!(ジャズ オリンパス)

ジャズ喫茶

東京は御茶ノ水駅または神保町駅から徒歩8分、ジャズとは無縁のサラリーマンも通うジャズ喫茶がそこにはある。お茶の水ホテル昇龍館の1階にあるJazz OLYMPUS!(ジャズ オリンパス)は、ランチメニューの「赤いチキンカレー」が有名で、様々なカレー特集に取り上げられるほどの人気だ。


そのわけはきっと、店主の”こだわり”にある。開放的な窓と落ち着きのある空間に約20席とバーカウンター、そして店名の由来でもあるJBL Olympusの大きなスピーカーが目に飛び込んでくる店内。

生粋のオーディオ好きだというマスターはアナログレコードを流しているのでも再生しているのでもない、”演奏している”と表現した。そんなマスターのこだわる姿勢が、人気メニュー「赤いチキンカレー」の誕生にも影響したのだと想像がつく。


その日もジャズを聴きに来たのではなさそうな(という憶測の)スーツの男性が、スピーカーのど真ん中に座りカレーをかき込んですぐに帰って行った。新潟県産コシヒカリ100%がルウの赤さを引き立てている。そんな光景を目にした筆者は辛いものがちょっと苦手なため、迷った挙句「キノコのハヤシライス」を注文。おかわりしたいほどの絶品だったので、個人的にはこちらもおすすめしたい。


ジャズ喫茶は店によって「会話控えめ」「イヤホン禁止」などのルールがあるところも多い。ジャズオリンパスでは時間帯によってルールが分けられているのも嬉しいポイントだ。14時までのランチタイムは店内の音量小さめに設定されており会話OK、14時以降は会話控えめのリスニングタイムとなる。

ふらりとバータイムに訪れると、すでにお酒を片手にマスターの”演奏する”レコードに浸る人が数名。「特等席が空きましたが」という声かけをいただき、ど真ん中の席へ移動。そしてお客さんの人数が減った頃、筆者が好きなジャズミュージシャンを伝えると、レコード棚から迷わずアルバムを取り出すマスター。


左右のスピーカーと対面するジャズオリンパスの特等席で、いつもイヤホンで聴き込んでいるアルバムを聴く。空気中で左右の音が混ざり合い、まるでミュージシャンがその場に存在するかのような臨場感と、普段は聴こえてこなかった音の発見に「ああ、来てよかった」と感動した夜だった。


基本情報
・店名:Jazz OLYMPUS!
・住所:東京都千代田区神田小川町3-24
・ホームページ:http://jazz-olympus.com/

その他情報
・席チャージ:バータイムのみ500円
・ジャンル:ジャズ喫茶(ランチあり)
・会話の可否:14時まで会話OK、14時以降会話控えめ
・リクエストの可否:可能(場合による)
・全席禁煙

iori

iori

珈琲とジャズを愛するWEBクリエイター。聴くだけでなく演奏もできる実力派。

関連記事

特集記事

コメント

この記事へのコメントはありません。

TOP